六年目を書き終えた後の推敲時に丸々追加した話です。
・段落1〜2/土井
この話全体に言えることですが、遡って書いた話なので、後々繋がるネタを色々挟んでしまっています。うるさくならない程度に気を付けてはいるのですが。
本川は織楽の七つ上、片桐は八つ上です。互いに下の組だったときに、織楽が一方的に絡まれる形で仲良くなりました。
片桐に引き合わされたろくでなしの最たる者が、後に出てくる間地の医者です。
・段落3/菱屋
刀剣商(土井)の話と針葉の話、どちらも発信源は暁なのですが、異なる方向から同じ話が入ってくると信憑性が高く聞こえるものですよね。
走ってこその少年は実験的に入れてみました。また登場します。
・段落4/浬
この時点で浬は暁に対して二つの疑いを持っています。
・段落5/土井再び
ちょっと重たい話になってしまいました。
元タイトル「紅砂」。その欠片もない……なんというエアーマン。
・段落1/文身
逢引相手と別れたその足で彫らせたもの。
針葉はやっぱりサドでマゾだから、薬で痛みや腫れを緩和させることが腹立たしい。こう、サドマゾのポリシーが。
針葉と黄月は一番古い仲だが、それでも針葉の傷については深入りできない。針葉が子供時代のことをほとんど忘れ、文身をそれとは別ものとして捉えているから尚更。
・段落2〜3/暁の依頼
推敲時、大幅に書き直しました。
紅砂や浬が現れてからは少し軽めのノリで。
暁と浬がアズメに反応するのは、坡城に来て日が浅く、どちらも内陸国の出身だったため。
・段落4/織楽
推敲時、大幅に書き直しました。
織楽は何か食べているイメージ。
・段落5/浬
推敲時、大幅に書き直した結果、黄月が消えました。
「壬と飛鳥の和睦の話は表に出る話ではない」と言う浬自身も、それなりの家の出ということです。
元タイトル「針葉」、季春座へ行くこと以外ほとんど変更。
公開遥か前の元々はこの回から針葉→暁で勝手に片思いしてたんですが今となってはどうでもいいですね。
・段落1/家の朝
箱膳は六つ、織楽はほとんど季春座生活。
・段落2/団子屋
年の離れた団子屋の親子。お調子者の好々爺(然)とがっちりしっかりした娘さんはいいですね。
北は飛鳥、西は壬、東は東雲跡地。
・段落3/季春座
内部のつくりはかなり歌舞伎。芝居内容はもうちょっと自由度あり。
家以外にも繋がりの多い針葉。
暁が芝居小屋へ行くのはこれが初めて。
紅花は芝居ヲタ。小間物に囲まれて育ったり、針葉の知り合いの女に囲まれて言葉を習ったため、暁よりずっと少女趣味。
・段落4/楽屋
何気に消えた針葉。
蒐集家織楽。楽屋は(中)二階の奥、本川と続き部屋。楽屋絵を描いていたのはこの頃ですが、もっとごちゃごちゃしているのが理想です。
織楽の役名「白綾」は書いてた当時のnoteに載せた絵、楽屋絵でも使いまわしてるあれです。
本川は菅谷領の北部出身なので、気楽に話すときは少し訛りがあります。
・段落5/逢引
基本、針葉の相手は年上です。
左腕に関して針葉は、サドでありマゾ。母のもとに置き去りにした子供がまだ奥で燻ったまま。本人はそれに気付かないどころか表面ではさっぱり忘れている。
・段落6/帰り道
芝居を語る紅花はやや鬱陶しい。彼女は母親なので息子たちの女性関係も全て把握しています。
織楽はここで暁の性別や良家出身ということを確信します。
元々は「小藤」として公開していた話の後半に、五年目まで公開後の推敲時に大幅に加筆したものです。
・段落1/梅雨
推敲時に追加した段落。
坡城における祭りのあれこれ、暁の得手不得手。
・段落2/雨呼び
雨呼びは夏至(他に春分、秋分、冬至)の日入り後限定、祭りは梅雨の中で雨の上がった日にランダム。
なので来年は暁も祭りに行きます。
・段落3/織楽
推敲時に追加した段落。
元々は織楽が1-06まで全く出て来なかったので、繋ぎです。
織楽はお喋りで無駄好きで、察しがいい。その察しの良さで、良くも悪くも暁にとても楽をさせてくれる人。
家面々のそれぞれの仕事を補完。
元々は「香ほづ木」として公開していた話の後半と「小藤」として公開していた話の前半を、五年目まで公開後の推敲時に再構成したものです。
・段落1/刀の手入れ
推敲時に追加した段落。
暁が持っていた刀や、針葉のその後について、しばらく触れない話が続くため。
(公開遥か昔には1-02→1-06と飛んでいたため、その辺は不自然じゃなかったのです。展開が早すぎるのは不自然ですが)
・段落2/紅砂と歩く道
壬南部での儀式に不可欠な香ほづ木は、坡城でも使うはずという思い込み。暁はやはり自分を異分子だと考えていない。
紅砂の耳はいわゆる餃子耳です。
この時点で鈍ひら四枚と朱ごろいくつか=4*8+a=ひと月半ほど働いた。
紅砂との会話で、やっと自分以外にも意識が向く。
紅砂は空気の読める子。だから時々空気と化します(……
・段落3・4/境
暁にとっての壬は南側の中心地。穏やかたおやか、文化的に洗練された町。
ようやく自分が異分子だと自覚。