◆ 彩度とともに色相が変化することについて



覆い焼きツール(ハイライト)/レイヤーでは彩度が下がるとともに色相が変わることがありましたが
ではどのような規則で色が変わったかというと、色の明度が高いものへ変わったのです。
色には色相・明度・彩度があるのですが、色自体にも明度があります。


左は色相のみを表示したものです。
これをグレースケールに変換したのが右です。


並べてみると、どの色の明度が高く、どの色の明度が低いのかが分かりやすくなります。

明度の低いものは青・赤・緑
そしてその三色の間のピンク・水色・黄色が明度の高いものとなります。

なので青ならピンクか水色に、赤は黄色かピンクに、緑は水色か黄色に変化します。
覆い焼きの色の変化について、前のページ
「代表的なものは青紫→ピンク、青緑→水色、橙(赤)→黄色」と書きましたが
なぜ緑から水色・黄色への変化、赤からピンクへの変化が起こりにくかったのか?
その範囲は明度の変化が少なかったからではないでしょうか。

青からピンクは、青から水色は、赤から黄色はなのに対し
緑から水色は、緑から黄色は、赤からピンクはです。
緑から黄色はともかく、他の二つは非常に分かりにくいです。

なので色の変化については左のように考えれば良いと思います。
(実線…変化しやすい範囲、破線…変化しにくい範囲)


余談ですが、グレースケール変換でなく「色相・彩度」によって彩度を落とすと左のようになります。
「グレースケールモード」では色の明度を正確に表現できますが
「色相・彩度」では同じ明度・彩度なら同じ色として認識されてしまいます。
カラー絵をモノクロにする時は、「色相・彩度」でなく「グレースケール」を使った方が良いようです。

ちなみにグレースケール変換は「イメージ」→「モード」→「グレースケール」
色相・彩度は「イメージ」→「色調補正」→「色相・彩度」です。