かざみち。  了





 終わりました。
 一話の一パート目だけを九月に、それ以後を十月中旬に書きました。
 最初は短編として考えており、書ききれなくなったら(10kb程度を超えたら)次の話に進む、という形だったので、話と話の区切れが明確ではありません。十五の短い話を五つに分けただけとも言えます。
 それでも、構想に全く無い部分が入ってきたりと、中編気分も味わいました。
 ちなみに構想に無いものの中で重要度の最たるものは、日本史の時間の隣席の少女です。構想を書いたルーズリーフ片面には影も形もありません。
 基本的に男女カップルが大好きなので、途中で恋愛路線に傾きかけました。
 これはそういう話じゃないんだと自分を説得して、なんとか立て直しました。
 中編でいこうと思ったとき、四話なら収まると思いました。ので話の題も起承転結を意識したものとなっておりました。最初は四話目が「かざみち」だったのです。
 ですが四話目を書いている最中に不可能に気付いたので五話になりました。さらば起承転結。

 中編を書くのは三年ぶりでした。この三年間は主に長編や短編を書いておりました。
 中編というのは、長編より短い期間に書け、前面推敲するには短編より文量が多いです。なので私の場合、書いた当時の文の癖がきっちり残ります。
 三年前のMy Mythと比べて、良い方にか悪い方にかは分からずとも、かなり癖が変わりました。
 地の文が決定的に多くなったのはユメクるヒザキからです。
 最初から最後まで舞台が現代のファンタジーを書いたのは初めてですが、自分の経験を織り込めるので地の文が書き易かったです。
 ここまできっぱりハッピーエンドなものを書くのも久しぶりです。いつも暗めのものを書くことが多いので、とても清々しいです。

 読んで下さって有難うございました。